築年数が同じくらいの家が最近外壁塗装してた…
わが家も考えた方が良いのかなあ?
外壁塗装なんてする必要ないでしょ!
外壁塗装しないと雨漏りするの?関係がよくわからん
こんな悩みを解決します。
こんにちは、だん(壇)です。
100万円近くの費用が掛かる外壁塗装。できればやりたくないと思っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、建築関係の企業で4年以上働いていて、一級建築士の資格も持っている私が、外壁塗装の必要性を説明します。
外壁塗装・屋根塗装の業者を探す際には一括見積サイトを使うのがおススメです。筆者おススメの見積もりサイトは「ヌリカエ」です(4秒に1人が利用)↓。
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こちらの記事で、外壁塗装の優良業者の特徴・選び方について解説しています。↓
参考記事:屋根・外壁塗装はどこに頼む?失敗しない選び方|おすすめ優良業者の特徴
外壁塗装とは、劣化した塗装を塗り直すこと。塗装は外壁や屋根を保護している
皆さんが住んでいる家の屋根や外壁、雨樋などには、日光や雨風から保護するために、塗装がしてあります。
しかしこの塗装は長年雨風や日光にさらされ続けることで、だんだんと劣化してきます。
劣化が進むと雨が屋根材や外壁材に染み込みやすくなり、金属屋根や雨樋の場合はサビが発生しやすくなるため、劣化した塗料は塗り直す必要があります。
ちなみに屋根材は金属板やスレート、陶器瓦などが使われています。
外壁材はサイディングやモルタルの場合が多い(8~9割の家はサイディング)です。
屋根や外壁、雨樋等の塗装には、どれも足場が必要になります。
足場の設置には、一般的な約30坪の住宅で30万円程度の費用が掛かるため、足場代の節約のために屋根・外壁・雨樋その他の塗装をまとめてしてしまう場合が多いです。
外壁塗装・屋根塗装をしないとどうなるのか?→外壁材や屋根材などの劣化が早くなる
外壁塗装をしないと起こること
外壁や屋根にコケが発生したり変色が起きたりする
外壁塗装をせずに放置していると、外壁にコケが発生したり変色が起きたりします。
外壁は長い間紫外線にさらされているため、時間がたつと色が褪せ、つやがなくなっててしまいます。
コケは、塗装が劣化したことで、外壁材(モルタルやサイディング)や屋根材(スレートなど)に雨水が染み込んでしまうために起きます。
コケが生えた外壁を塗装するときは、高圧洗浄でコケなどの汚れを洗浄してから塗装を行います。
外壁は外から見えやすいから、きれいに保っておきたいですね。
金属屋根や雨樋等の金属部が錆びる
金属屋根や雨樋等の金属部も、塗装があることで紫外線や雨風から守られています。
劣化したり剥がれたりした塗装を放置していると、雨水によって金属部に錆が発生します。
自動車も、擦ったところを放置しているとサビが発生しますよね。
錆が発生している箇所を塗装するときは、しっかり磨いて錆を取り除いてから塗装を行います。
外壁に反り、浮きが起こる
劣化した塗装を放置していると、外壁(サイディングなど)や屋根(スレートなど)には雨水が染み込みます。
雨水が染み込むと水の体積の分、外壁材が膨張します。
逆に吸い込んだ水が乾燥すると、その分、外壁材が収縮します。
水の染み込みと乾燥による膨張・収縮を何度も繰り返すと、外壁に反りや浮きが発生し、他の外壁材とのズレが生じます。
そのズレから雨水が外壁材の裏に侵入すると、外壁の中の木材を腐らせたり金属を錆びさせる原因になります。
外壁や屋根にひび割れ、凍害が発生する
雨水が外壁材や屋根材に染み込むようになると、水の染み込みによる膨張、乾燥による収縮を繰り返すことで、ひび割れが起きやすくなります。
ひび割れは窓枠の周りなどで起きやすいよ。
特に冬場の寒い時期には、ヒビに染み込んだ水が凍ってしまうことで、水の体積が膨張して外壁や屋根を割ってしまうこともあります(凍害)。
ヒビや割れから雨水が浸入すると、下地の腐朽に繋がり、外壁材の張替えで高額の費用が掛かることもあるため、注意が必要です。
参考:【危険度別】外壁のひび割れ(クラック)の対応・原因|放置していい?【一級建築士が解説】
建物の劣化・不具合に気づけない
外壁塗装・屋根塗装は、優良な業者であれば、建物の劣化や不具合を処理した後に実施します。
劣化や不具合を処理した後でなければ、せっかく塗った塗装が剝がれてしまったり、塗装した後に外壁や屋根を剥がして補修をしなければならなくなるからです。
見積もりを取るための現場調査を行うため、その段階で外壁や屋根の劣化状況や雨漏りの調査が行われます。
コケやヒビ、錆や、外壁材の少しのズレ・反りであれば、塗装前の高圧洗浄・下地処理のときに塗装屋さんが補修してくれます。
雨漏りや下地材の腐朽であれば、塗装屋さんでは対応できない場合もあるため、塗装の前に雨漏り修理業者や大工さんを呼んで解決することになるでしょう。
建物の劣化・不具合を放っておくと、
- 外壁・屋根の脱落
- 雨漏り
- シロアリ・木材の腐朽
につながるため、劣化・不具合の早期発見はとても重要です。
建物の劣化に気づかない・放置すると起こること
外壁・屋根の脱落
外壁や屋根の大きなヒビや、コーキングの剥がれを長期間放置すると、外壁や屋根の内部に雨水が侵入してしまいます。
※コーキング:サイディングの継ぎ目や窓と壁のすき間をふさいでいるゴムみたいな材料
外壁や屋根の内部には、外壁や屋根を固定している金属や木材があります。それらが長期間雨水にさらされると、錆や腐朽が発生します。
最悪の場合、屋根や外壁の脱落・落下が起きてしまうため注意が必要です。
特に台風の時期になる前にしっかり点検して補修しておくのがおすすめです。
維持管理されていない建物から脱落した瓦や外壁材が人に当たったり、他人の物を壊したりすると、損害賠償責任を負うことになる場合もあります。建物の最低限の維持管理は超重要です。
雨漏り
外壁・屋根のヒビや、コーキングの劣化を放っておいても、すぐに雨漏りにつながる可能性は低いです。
コーキングとは、サイディングの継ぎ目や窓と壁のすき間をふさいでいるゴムみたいな材料です。
外壁材や屋根材の裏には防水シートが張ってあるため、そこで水は跳ね返されます。
ただ、家の中で雨漏りがなくても、壁の中や天井裏で雨漏りが起きていることがあります。
壁の中や天井裏で雨漏りすると、木材が腐ったり、シロアリの被害にあう原因になります。
外壁や屋根に劣化がみられる状態を放っておくと、見えない箇所(屋根裏・小屋裏や壁の中)での雨漏りにもつながるので注意が必要です。
見えない雨漏りを早期に発見するためにも、外壁塗装前の点検に限らず、住宅の点検を10年に1度は行うべきです。
シロアリ・木材の腐朽
見えない箇所(屋根裏や壁の内部)の雨漏りに気づかず放置していると、木材が腐ったり、シロアリが発生したりします。
木材の腐朽やシロアリはとても危険です。構造上重要な木材である柱や梁、土台などが腐ったりシロアリに食い荒らされたりすると、火事や地震に耐えられない家になってしまいます。
ところで、シロアリはアリじゃなくてG(ゴキ○リ)の仲間だそうです。
めちゃくちゃ気持ち悪いですね
木材の腐朽やシロアリは、専門業者による大規模の補修が必要となり莫大な費用が掛かります。
劣化や不具合が小さいうちに対応しておく方が、長期的に見ると一番安く済みます。
点検や不具合補修も、家を長持ちさせるために超重要
家を長持ちさせるためには、点検や補修がとても重要です。
国が推進している長期優良住宅という制度の中でも、少なくとも10年に1度の点検・補修が義務付けられています。
長期優良住宅とは、「強い家を建てて長く大切に使えば、減税や割引などを受けられますよ」(←超ざっくり)という制度です。
参考記事:長期優良住宅の点検・メンテナンスしないとどうなる?|罰金や返金がある?
住宅の不具合(雨漏り、屋根材のズレなど)は、小屋裏(天井裏)や壁の中などの普段見えない場所で起きることも多いです。
特に雨漏りは、気づかずに放置していると、補修に多額の費用が掛かるようになります。
定期的に点検を行い、不具合が小さいうちに補修しておくことで、長い目で見ると費用を節約することになります。
また、新築住宅の場合は、引き渡し後10年以内であれば、構造耐力上主要な部分の施工不良や雨漏りを無料で修理してもらえます。(品確法という法律で決まっています)
そのため、引き渡し後10年以内に第三者による住宅の点検を受けるのもおすすめです。
住宅の点検は誰に頼むの?
住宅の点検をしてくれるのは、このへんの業者になります↓
新築時のハウスメーカー・建築会社
建売や注文住宅の場合は、アフターサービスとして無料定期点検や補修が付いていることも多いです。
第三者検査業者
新築時のハウスメーカーとは別の、第三者の業者に定期点検をお願いするという方法もあります。
インスペクションと言ったりします。
新築時の業者と利害関係がないため、新築時の施工不良による不具合を隠蔽される恐れがないというメリットがあります。
外壁塗装会社
外壁塗装業者が見積もりを作成する際に、建物の現地調査を行い、外壁・屋根の劣化状況や雨漏りなどを詳しく調べます。
外壁にヒビ割れなどがある場合は、補修した後でなければ塗装できません。
補修にも費用が掛かるため、見積もりを作る前に補修が必要な箇所を洗い出します。
また、外壁塗装のアフターサービスとして屋根・外壁の定期点検をしてくれる場合もあります。
外壁塗装が必要となる症状
塗装について検討し始めた方が良い症状
- チョーキング(外壁を触ると白い粉が手につく)
- 塗装の色褪せ・つやがない
- 汚れ
- ヘアクラック(塗装に入った小さなヒビ 0.3㎜以下)
これらの症状は、塗装が劣化し、本来の効果(外壁や屋根に水が染み込まないように保護する)が発揮できなくなっている可能性があります。
急ぐ必要はありませんが、そろそろ外壁塗装を検討し始めた方が良いです。
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また、こちらの記事で、外壁塗装の優良業者の特徴・選び方について解説しています。↓
参考記事:屋根・外壁塗装はどこに頼む?失敗しない選び方|おすすめ優良業者の特徴
そろそろ近いうちに塗装したほうが良い症状
- 外壁の反り、段差
- 塗装の剥がれ、浮き
- 金属部の錆
- コケやカビ
- 塗装だけでなく外壁材や屋根材そのものがヒビ割れている
- コーキング(シーリング)の割れ、剥がれ
※コーキング:サイディングの継ぎ目や窓と壁のすき間をふさいでいるゴムみたいな材料
これらの症状が出てきていたら、既存の塗装が効果を失い、外壁や屋根が水を吸ってしまっている証拠です。
また、外壁材や屋根材に入ったヒビや、コーキングの劣化は、外壁の裏側に水が浸入してしまう原因となります。
外壁の裏側にも水が浸入しても、防水シートがあるため、すぐに雨漏りにつながることはありませんが、1年以内くらいには外壁塗装を行った方が良いでしょう。
「すぐに塗装しないと雨漏りしますよ」と言ってくる業者は悪徳業者です。
安い工事ではないので、きちんと検討する期間を長めに取りましょう。
これらの症状は、外壁塗装の工程の1つである高圧洗浄・下地補修の段階で、補修します。
参考:【危険度別】外壁のひび割れ(クラック)の対応・原因|放置していい?【一級建築士が解説】
外壁塗装・屋根塗装の業者を探す際には一括見積サイトを使うのがおススメです。筆者おススメの見積もりサイトは「ヌリカエ」です。
また、こちらの記事で、外壁塗装の優良業者の特徴・選び方について解説しています。↓
参考記事:屋根・外壁塗装はどこに頼む?失敗しない選び方|おすすめ優良業者の特徴
手遅れの症状(塗装では対応不可→専門業者に頼もう)
- 雨漏り
- 木材の腐朽
- シロアリ
当然ですが、これらの症状は塗装では治りません。
どれも専門的な知識が必要な補修となるため、専門業者に依頼するようにしましょう。
外壁塗装しないと雨漏りするの?
外壁塗装をしなくてもすぐに雨漏りにつながることはありません。
外壁材の裏側には防水シートが張ってあり、雨水が外壁材(サイディングやモルタル)を突破しても、それよりも中に入ることはできません。
屋根も同じように、雨水が瓦や金属板を突破しても、防水シートにより防がれます。
でも、外壁材や屋根材がひび割れているような状態が続いていると、次は防水シートが突破されてしまいます。だから、外壁材や屋根材の劣化補修(外壁塗装など)は必ず必要です。
防水シートはホチキスの針みたいなもので固定しているので、穴だらけ。
雨水を防ぎ続けることはできません
また、家を建てた大工さんや外壁屋さんの技量によっては、防水シートや窓の防水が適切にされていないパターンもあります。外壁や屋根の劣化に気づいたら近いうちに補修したほうが無難です。
窓のサッシからの雨漏り
外壁材(サイディングやモルタル)の裏に侵入した雨水は、防水シートによって防がれ、基礎と外壁材の隙間から屋外へ排出されます。
でも、コーキングが劣化し剥がれたりすることで大量の水が外壁材の裏へ侵入すると、窓のサッシ部分から屋内へ水が侵入してしまうような場合もあります。
水の侵入を防ぐために、コーキングが劣化している場合は早めに補修しましょう。
外壁塗装を行えば、塗装前の下地処理の段階でコーキングを補修してもらえます。
外壁と屋根の役割
私は一級建築士で建物のことが大好きなので、外壁と屋根の役割についても説明させてください。
興味ない人は読み飛ばしてください!(次章:外壁塗装が必要ないケース)
雨水から住人や建物を守る
外壁や屋根は、雨水を中に入れないことで、住人を守っています。
それと同時に、柱や梁や土台などの木材を雨水による腐朽から守っています。
火事から住人や建物を守る
外壁や屋根は、地域や建物の規模によって、防火・耐火性能に関する規制がかけられています。(建築基準法)
多くの地域では、隣の家が火事になってもその火が燃え移らないように、屋根や外壁は燃えにくい材料となっています。
室内環境を快適に保つ
外壁と屋根があることで、夏や冬でも室内を快適に保ちながら、エアコンなどのエネルギー消費を抑えることができます。
建築物省エネ法という法律で、屋根や外壁などについて、断熱性の基準が定められています。
塗装を行って外壁や屋根を守ることは、家を守るために超重要!
外壁塗装が必要ない材料
- 陶器瓦屋根
- タイル外壁
- レンガ外壁
- 外壁が漆喰
これらの材料は、外壁塗装・屋根塗装が必要ない材料です。
でも、定期的な劣化状況の点検や、劣化している場合の補修は必要となるので注意してください。
品質を確保しつつなるべく安く外壁塗装するには?
- 相見積もりを取る
- 地元の塗装専門業者に依頼する
- 足場が必要な工事は一緒に行う
- 長持ちする塗料を使う
- 閑散期(夏や冬)に行う
こちらの記事で、外壁塗装の優良業者の特徴・選び方について解説しています。↓
参考記事:屋根・外壁塗装はどこに頼む?失敗しない選び方|おすすめ優良業者の特徴
相見積もりを取る
1業者のみから見積もりをとっても、高いのか安いのか判断できません。
2以上の業者から見積もりを取ることで、各業者を比較し、お得な業者と契約することができます。
地元の塗装専門業者に依頼する
ハウスメーカー・リフォーム会社の塗装工事は、塗装工事の専門業者に比べて高額になるパターンが多いです。
これは、ハウスメーカーやリフォーム会社は関係者が多く、その分、人件費や会社の利益として多くのお金が引かれるためです。
ハウスメーカーやリフォーム会社に頼んだ場合も、実際に工事をするのは塗装専門業者です。
塗装専門業者に直接発注すると、工事の質はそのままに金額を安くすることができます。
また、万が一不具合が起きた際に早く対応できるため、地元の業者に頼んだ方が○です。
足場が必要な工事は一緒に行う
外壁塗装以外に、屋根の塗装や金属部(雨樋など)の補修・塗装にも足場の設置が必要になります。
足場の設置は、30坪の住宅で約30万円程度(外壁塗装・屋根塗装にかかる金額の2~3割くらいを占める)ので、足場を設置する回数は減らした方がお得です。
足場が必要な工事はまとめて行うことで、足場を設置する回数を減らせます。
長持ちする塗料を使う
- 5年しか持たない塗料:30年のうちに6回の塗装が必要
- 10年持つ塗料:30年のうちに3回の塗装で済む
長持ちする塗装を使えば、住まいの一生のうちで塗装をする回数を減らせます。
長持ちする塗料を使うと、塗料自体の値段は上がりますが、足場や人件費などの金額は大きく変わりません。
塗装をする回数を減らせば、足場や人件費にかかるお金を節約できます。
屋根や金属部(雨樋など)も塗装するなら、全部同じグレードの塗料を選ぼう。
例えば、雨樋だけ安くて耐用年数が短い塗料を使うと、将来雨樋の塗り替えのためだけに足場を設置することになります。
閑散期(夏や冬)に行う
夏や冬は、工期に遅れが生じやすいなどの理由で、あまり人気がない季節です。
そのため、春や秋よりも夏や冬の方が、価格交渉に応じてもらいやすいです。
まとめ
- 外壁塗装をしないと外壁や屋根の劣化が早くなり、外壁材や屋根材の張り替えで多額の費用が必要となる。(外壁塗装しなくてもすぐに雨漏りするわけではない)
- 外壁塗装は、住まいの劣化状態を把握し補修するチャンス。気づきにくい壁の中での雨漏りや木材の腐朽に注意。
- 外壁塗装したほうが、長い目で見るとお金の節約になる。
こちらの記事で、外壁塗装の優良業者の特徴・選び方について解説しています。↓
参考記事:屋根・外壁塗装はどこに頼む?失敗しない選び方|おすすめ優良業者の特徴
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