長期優良住宅は耐震性が高いの?
耐震等級3って何?
住宅の耐震のことについて知りたい!
こんな悩みを解決します。
建築関係の企業で4年以上働いていて、一級建築士の資格も持っている私、だん(壇)が説明します。
2022年10月に改正された最新情報も踏まえてわかりやすく解説します。
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【前提知識】長期優良住宅はメンテナンスしやすくて長持ちする住宅
長期優良住宅は、メンテナンスしやすく長持ちする住宅。
「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」の基準に適合しており、特定行政庁(都道府県or市区町村)の認定を受けた住宅を、長期優良住宅と言います。
すごくざっくり言うと、メンテナンスしやすく長持ちする住宅です。
以下の項目の審査に合格している必要があります。
詳細:【長期優良住宅とは?】認定基準・条件や確認方法を一級建築士が解説
長期優良住宅のメリットは以下の通りです。
詳細:【メリット・デメリット】長期優良住宅はどんな人が向いてる?お得?
長期優良住宅に関する国交省のホームページで、わかりやすいパンフレットが見れます。
国交省のホームページはこちら
長期優良住宅の認定を受けるには基本的に耐震等級3が必要
長期優良住宅の認定を受けるには、構造計算をしない木造住宅の場合、耐震等級3の性能が必要です。
耐震等級3がいちばん地震に強く、耐震等級1がいちばん地震に弱いです。
後で解説しますが、平屋や2階建ての木造住宅の場合、構造計算をしないことが多いです。
そのため、木造住宅で長期優良住宅の認定を取ろうとすると、ほとんどの場合で耐震等級3が必要です。
ちなみに構造計算をする場合は、耐震等級2以上なら長期優良住宅の認定を取れます。
軽量鉄骨造の場合は、厳密に言うと構造計算をしない場合も多いですが、構造計算と同等の基準を満たしているので、耐震等級2以上なら長期優良住宅の認定を取れます。
ほかにも、耐震等級1でも長期優良住宅の認定を取れるような条件がありますが、マニアックなため割愛します。
参考1↓
国交省HP(1)制度の概要「認定制度概要パンフレット(新築版)」
参考2↓
(一財)住宅性能評価・表示協会HP 長期優良住宅について「長期優良住宅に係る認定基準 技術解説」
耐震等級は地震に対する強さ(等級3が一番強い)
耐震等級は地震が来たときの壊れにくさです。等級3が一番壊れにくいです。
「〇〇等級」とは、住宅の性能を格付けしたようなものです。
「住宅性能評価」と言います。
耐震等級以外にもいろんな種類の等級があります。
数字が大きいほど性能が良くなります。
「〇〇等級」を見ることで、建物の性能を比較することができます。
また、「耐震等級3の家にしてください」というように、設計士さんにお願いすることもできます。
「〇〇等級」について詳しく知りたい人はこちらの記事を読んでください。
耐震等級の場合は、等級3が一番性能が良い(地震で壊れにくい)です。
建築基準法という法律で、すべての建物は、震度6強や震度7くらいの地震が来ても倒れないように設計しないといけないようになっています。これが最低基準です。
↑耐震等級は、こんなイメージです。
参考:国交省HP 住宅の品質確保の促進等に関する法律 概要 「新築住宅の性能表示制度ガイド」
建築基準法に適合しているだけでは、耐震性に不安が残る
建築基準法に適合していても、耐震性が十分とは言えません。
建築基準法という法律で、すべての建物は、震度6強や震度7くらいの地震が来ても倒れないように設計しないといけないようになっています。これが最低基準です。
でも、「倒れない」というのは「住み続けられる」という意味ではありません。
最低基準は、住んでる人が倒れた建物につぶされないことを目標にしてるので、地震で倒れることはなくてもボロボロにはなります。
また、最低基準だと、1回目の地震には耐えますが、2回や3回地震が起きると倒れてしまう可能性が高まります。
耐震等級3はどのくらい地震に強い?
熊本地震で震度7の揺れを2回受けても、耐震等級3の家は1件も倒れませんでした。
2016年に起きた熊本地震では、2回も震度7の揺れが起きました。
1981年以前に建てられた建物(旧耐震)が地震で倒れやすいことは以前から言われていましたが、熊本地震では、1981年以降に建てられた建物(新耐震)も結構倒れました。
かなり強い地震だったということですね。
耐震等級1は、新耐震と同じくらいの性能なので、熊本地震でも倒れています。
そんな中でも、耐震等級3の家は、一軒も倒れませんでした。
それどころか、耐震等級3の家は、損傷を受けた家も少なかったようです。
びっくりですが、熊本地震では耐震等級2の家も倒れています。
木造2階建であり、構造計算はしてないみたいです。
これを踏まえると、耐震等級3の方が安心できそうですね。
熊本地震がきっかけで、耐震等級の重要性が世間で認知されるようになりました。
木造住宅を建てるときは構造計算しない場合が多い
一般的な木造一戸建ての住宅(※)を建てるときは、構造計算を行う必要はありません。
※平屋・2階建てで床面積が500㎥以内の住宅
全ての建物で構造計算が行われていると思っていた人は意外と多いのではないでしょうか。
構造計算を行わない場合、代わりに壁量計算という簡単な計算を行います。
壁量計算は、構造計算と比べて計算方法がかなり簡略化されているため、ざっくりした計算しかできません。
例えば、建物は重量が重いほど、地震が来た時に大きな力を受けるので、耐震壁を増やす等しないといけません。そのため、耐震を考えるときに、建物の重量は大切です。
建物の重量を計算するとき、構造計算では屋根や壁など1つ1つの材料の重さを足していきます。それに対し、壁量計算では、建物の面積から簡単に重量を計算します。
壁量計算が、結構ざっくりした計算だということが分かりましたね。
こうした事情もあり、構造計算をするなら耐震等級2でも長期優良住宅の認定を取れるけど、構造計算をせず壁量計算だけをするなら耐震等級3じゃないと長期優良住宅の認定を取れません。
長期優良住宅に必要な耐震等級は、2022年10月に改正された
2022年10月より前は、構造計算を行わない場合でも耐震等級2以上なら長期優良住宅の認定が取れました。
2022年10月に法改正があり、それ以降は構造計算を行わず壁量計算だけをする場合だと、耐震等級3じゃないと長期優良住宅の認定を取れなくなりました。
ちなみに、一般的な木造住宅だと構造計算を行わない場合が多いので、長期優良住宅の認定を取るならほとんどの場合で耐震等級3が必要となりました。
この改正の背景として、省エネ性の高い住宅が普及してきたことによって、住宅の重量が昔よりも重くなってきたという事情があります。
省エネ性の高い住宅は、厚い断熱材を使ったり太陽光パネルを載せたりしているため重量が重くなるんです。
建物の重量が重くなると、地震が起きたときに受ける力が大きくなるので、より高い耐震性が必要となります。
構造計算を行う場合だと、重量が重くなっても、それに合わせた設計をすることができます。でも、壁量計算だけをする場合だと、重くなった重量に合わせた設計ができません。
そのため、構造計算をせずに壁量計算だけをする場合は、構造計算をするときよりも高い耐震等級が必要となりました。
耐震等級を高くするデメリット
耐震等級を高くすると、筋かいや構造用合板などの地震に強くするための材料を多く使う必要があるため、当然ですが普通よりも金額が高くなります。
また、筋かいや構造用合板をつける位置には窓をつけることはできません。
耐震等級を高くすると、一般的に筋かいや構造用合板をたくさんつけるため、「窓をつけたい位置につけられない!」といったことが起こる可能性があります。
素敵な窓と、耐震性能、そして費用をどんなバランスで実現できるかは、設計士さんの腕の良し悪しに左右されます。
まとめ
- 構造計算をしない木造住宅の場合、長期優良住宅の認定を取るには耐震等級3が必要
- 熊本地震で震度7の地震を2回受けても、耐震等級3の家は1件も倒壊しなかった。損傷も少なかった。
- 普通の木造一戸建て住宅は構造計算をしない場合が多い。
- 2022年10月施行の法改正で、長期優良住宅の耐震の基準が厳しくなった。
マイホームを検討している人は、住宅展示場へ行く前に資料請求から始めることで、効率的に業者選びができます。また、建てた後で「こんな風にしておけばよかった」といった後悔が減ります。
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カタログを見たうえで、行く展示場を選べるので効率的です。
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